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HN:
ラピス・フォグス
性別:
女性
職業:
道化師
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何も考えられなくて、気が付いたら走ってた。
何処に向かっているの?
ここは何処?
どれくらい走り続けているの?

身体が冷えて、何も感じない。
だって、雨が降り続いているんですもの…。
土砂降りの雨で、辺りは暗くて視界は最悪。
でも、それでいい…。このままずっと降り続いて、自分を見えなくして欲しい…。
このまま、どこかへ行けるかな…。誰も居ない、何もないところへ…。

小さな、小さなSOS…。



 






自分の意志とは関係なく、身体は正直で、突然動かなくなってしまった。
足がもつれて、前のめりに…。
気が付かなかったけれど、水を吸った衣服がとても重い…。
起き上がることすら、とても苦痛に感じる。
橋なのか、水路なのか、水門にも似た、よく分からないけれど、川の上。
一体、どれくらい自分は走ったのかな…。
まったく見憶えの無い景色に、空気の感じ…。
街から相当はずれに来た。


( 「じゃぁお前は何なんだよ!」 )

答え、らんなかった…。
あの時、自分は答えることが出来なかった…。
どうして…、ずっと、見失わないでいたはずなのに…っ…。

( 「 ごめんな、ラピス…―。 」 )

確かに、団長はそう言った。
「団長…、団長…」
きっと、あの時から団長は分かっていたんだ…。
ボクは、道化師になれないと…。

無意味…、確かに、無意味かもしれない…。
だって、








「ボクは…、捨てられたんですね…。」












次の瞬間、刺すような冷たい水の中に、自分はいた。







 

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