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名の無い少女がラピスラズリと呼ばれ、サーカスに入るまでのお話。
【Pandoraの箱サーカス団】
1:Pandoraの箱サーカス団
2:Pandoraの箱サーカス団2
3:Pandoraの箱サーカス団3
4:Pandoraの箱サーカス団4
5:Pandoraの箱サーカス団5
6:Pandoraの箱サーカス団6
7:Pandoraの箱サーカス団7
8:Pandoraの箱サーカス団8 完
続きは気が向いたら書く、かもしれない。
誤字脱字等ありましたらお知らせください…!
とことこと歩き出す少女。
「おい、何もしなくていいのか?行ってしまうぞ?」
お礼位したらどうなんだと促すアゲート。
そんな、お礼なんて必要ない。だって、と男は呟く。
「お礼も何も、この子は連れて行くよ?」
ぴたっと、思わず少女も歩みを止め、振り向いた。
「は?」
何を言い出すんだうちの団長は…と深い溜め息をつくアゲート。
「またか…」
完全に呆れている。
ラピスラズリ(lapis lazuli) :
方ソーダ石グループの鉱物である青金石(ラズライト)を主成分とし、同グループの方ソーダ石・藍方石・黝方石など複数の鉱物が加わった類質同像の固溶体の半貴石である。
深い青色から藍色の宝石で、しばしば黄鉄鉱の粒を含んで夜空の様な輝きを持つ。
「―ラピスラズリ・フォグス…。霧の中で見つけた、青金石…―」
男は少女をこう呼んだ。
未だ深い霧が立ち込めている、遺跡の底。
陽の光が差し込んでいて、幻想的な白い世界。
「白き世界の狭間にて、終わりと始まり、
道化の矛盾と輪廻の道筋の果てに、希望の原石に出会う―…」
そう、今の情景を男なら口にするかもしれない。
「君に名をあげよう。」
その一言が、ゆっくりと世界に沁み込んで行き、一つ一つに意味を持たせ始めた。