得意先の着物問屋
店の主人が、着物を着せてくれると言った。
「あー…、気持ちは嬉しいが、オレっち着物なんて似合わn…」
『 いいから、いいから… 』
そう言って、ほほ笑むご主人。
言葉促されるままに、着物をまとう、俺。
全部着てみて、やっぱり思う。
「旦那…、やっぱりオレっちに着物なんて…」
『 どれどれ…、 』
現れた主人は、俺を見て 「ふふり」 と笑う。
『 ふふ、ソア、着物の時位、ソレは外したらどうですか? 』
主人は笑って、頭を指差す。
「…え、でも、これは…」
『 いいから、いいから… 』
店主の柔らかな微笑が、オレっちを見つめる。
う…、敵わない…。
「…チッ…、今日だけですよ。」
旦那の為に、今日一日だけ。

ハラリと解く、オレっちのアイデンティティー。
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この作品は、株式会社トミーウォーカーの運営する『エンドブレイカー!』の世界観を元に、株式会社トミーウォーカーによって作成されたものです。
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