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「うわーん!無いっ!無いよー!!」
遺跡に響く少年の鳴き声。
「ジェイド、君は男の子なんですよ。物が少し見つからなかった位では泣くとは…」
すぐそばには、男の子を窘め、辺りを見回す男が1人。
「うるせぇジジィ…グスッ…。だって…、ここら辺に落っこちたんだもん…ズズッ」
「ジジィって…、僕はまだ37なんですが…。しかしよくもまぁ器用に落っことしましたね…。城壁から物を落っことすなんて…。」
呆れたように呟く男。それに対し、
「それより…グズッ…道は…分かったのかよ…。」
とても重要なことを聞いてきた。
「えーとー…。ここへ来るまでに随分とくるくる回ったので…。位置がいまいち…。」
うーんときょろきょろ見回す男。
それに不安を覚えたのか、少年が恐る恐る思ったことを聞いてみる。
「え…、まさか道に迷ったとか、言わないよな。」
「何を言ってるんですか。そんなのとっくの昔に迷ってるに決まってるでしょうが。」
えへん、と自慢げに胸を張る37歳サーカスの団長。これでも一応、人望厚い立派な団長なのだ。
「うぁわぁぁぁぁんんんん!!!!!!!!やっぱりぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」
少年は最早、探し物の見つからない不安と、頼るべき人物が頼りがいの無い人物へとなっている事実に鳴き声をあげた。
朝、町から外れた広場には、軽快な音が響いていた。
トンテンカン…トンテンカン…
2週間の公演を終えたサーカスが、次の街への準備に追われている。
テントを畳む者、動物たちを連れていく者、演技に必要な大道具小道具を運ぶ者…。
そんな慌ただしさの中から抜け出てくる、2つの影。
一つは小さく、もう一つ大きい。
大きい影が言った。
「はぁ…、あなたは一体何を落としたんですか?」
小さい影が答える。
「鞭!ルビー姉さんの鞭!あれ失くしたら絶対殺されるっ!」
「もう…。で、どこら辺に落としたんですか?」
「あっち!」
そう言って、小さい影は、そそり立つ外壁の下に存在する遺跡群を指差した。
「また大変なところに…。早く取って帰ってきますよ。皆が待ってます。」
「はーい。」